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「これも”熟成ブーム”の一つなのか・・・?」 2日目の日本酒が意外とうまいのはなぜ? 

熟成ブーム

最近、やたらと”熟成”という言葉を耳にしますね。少し前に流行った熟成肉はすっかり定着し、「熟成肉専門店」なる物も普通に街に登場しています。

熟成肉画像

店頭に並んだ熟成肉は圧巻ですよね

そして魚も熟成させるのがブーム。釣った魚を〆て血抜きをしっかりと行い、内臓処理をして冷蔵庫熟成させる。特に熟成させた白身魚の刺身などは、特有の粘りと甘みが出て本当においしいです。

新鮮こそ命と思っていた食材をあえて熟成させて食すというのは、インパクトが強く、それこそブームになりましたが、そもそも熟成食品って結構身の回りにあるんですよね。味噌、醤油、チーズなど普通に冷蔵庫に入っているものがそれです。これらは発酵処理後、ある程度寝かせて(熟成)最良の状態で出荷されています。

買ってきた果物を直ぐに食べず、しばらく置いて熟れさせてから食べるのもまさに熟成作業ですね。

 

熟成の作用

さて、熟成させると一体何がどうなっていいのか?

食肉は死後硬直後、酵素の働きによってタンパク質が分解され、アミノ酸やペプチドなどの旨味成分が発生します。このうまみ成分を”熟成”という工程で増やし、肉が柔らかくなり、より旨味をまとわせたのが熟成肉というわけです。この食肉の熟成はただ単に時間を経過させるだけではありません。「ドライエイジング」「ウェットエイジング」「枯らし熟成」「乳酸菌熟成」の4つが主な熟成方法です。この中で「枯らし熟成」という枝肉のまま無風状態で保存熟成するが日本古来の熟成方法ですが、和牛は元々霜降り脂が多く、やわらかいことからあまり盛んに行われていなかった模様。ここ最近の熟成肉は肉を低温で乾燥熟成させる「ドライエイジング」熟成というアメリカから伝わった方法でつくられています。この方法は赤身肉などをやわらかくするのに適していると言われています。こういった熟成加工が更に肉をおいしくするわけです。

魚の熟成に関しても原理は同じですね。魚が持つ旨味成分の一つ”イノシン酸”が寝かせる(熟成)ことで増加し、おいしさを増すという事。さらに熟成期間を調整する事で、身質が柔らかくなり、その旨味成分をさらに味覚としてとらえやすくなるという事が、熟成魚の美味しさの秘密というわけです。

魚を捌いている画像

しっかりと血抜きし、正しい方法で熟成するのが大切です

ちなみに私個人としては、魚の熟成を「究極の血抜き 津本式」の動画などを見て行うのですが、料理人でなくても簡単に出来ますので、釣りをする方はぜひ試して欲しいです。専用の機材なども手に入りますし、津本式で仕立てられた熟成魚の味は、普通のそれと全然違います。

津本式の魚には驚かされました。以来、自分で釣った魚も出来る限りその場で〆て血抜きし、冷蔵庫で寝かせてから食べるようになっています。

 

日本酒も熟成食品

さて、我々の愛する日本酒ですが、こちらも発酵・熟成食品ですね。日本酒が体に良いと言われる(適量ですよ)所以でもありますし。

日本酒つくりの工程でタンク熟成・瓶詰め熟成などがありますが、火入れの回数などともリンクし、それぞれを最良のタイミングで出荷させています。つまり我々の手元・口元に届くタイミングでは、ベストなコンディションになっているわけです。我々はそれを食すだけ。リーズナブルな一本でも、製造過程において様々な手間と時間をかけて丁寧に作られているわけですね。

 

2日目の日本酒

さて、やっとここで本題です。前置きが長すぎますね・・・。

はじめての銘柄を開栓した時、「あれ?あまり好みではないな・・・」と感じたものの、次の日改めて飲むと「ん?美味しいぞ?結構好きかも・・・!」と感じた事はありませんか?私はよくあります(笑)

これは初めての銘柄に限りません。楽しみにしていた好きな銘柄を開栓した時も同じような事が起こります。悪く言うと「期待外れ」だったお酒が翌日に飲むとおいしくなっている。一体何が起こったのでしょうか。。。?

日本酒は開栓してグラスや猪口に注いで飲むのが一般的ですが、注げば注ぐほど、瓶内に新しく空気が入ります。この空気がポイントです。空気に触れることによって、いわゆる”酸化”が始まってしまいます。その酸化によって生じる変化がまさに味の変化という事です。

ワインの世界では”スワリング”という言葉があります。ワインに詳しくない方でも自然とやってしまっているかもしれません。あの、グラスをぐるぐる回すヤツです。

スワリング画像

テイスティングの際にやります カッコいいですけどチョットはずかしかったり・・・

開栓直後のワインはそのポテンシャルをフルに発揮できない為、空気に触れさす事によって、その味や香りを引き出すのだそうな。まさにその原理が、日本酒においても当てはまるというわけです。

あまりお勧めしないのですが、早く変化させたい場合は、少し飲んだ瓶を軽く振ってみてください。明らかに味に変化が生じます。(発泡タイプの場合危険ですし、明らかに味が落ちる可能性が高いので注意)

 

どのくらいの期間変化させてもいいの?

熟成の話を進めてきましたので勘違いしがちですが、”酸化”するというのは熟成ではなく、どちらかというと”劣化”しているという事になります。

熟成というのは、元々しっかりとしたつくりのモノを正しい管理のもとで時間経過させるという事です。なので単に古くなったというわけではありません。その時間経過に耐えうる形でつくられるわけです。日本酒でいうと長期熟成酒がそれですね。いわゆる古酒です。琥珀色をしたお酒はヒネカではなく、熟成香としておいしくいただくことが出来ると思います。

この2日目の日本酒はあくまでも酸化です。放っておくといつかはダメになります。基本的にアルコール度数の高い日本酒ですのでその劣化スピードを測るのは難しいですが、個人的な感覚ですと開栓後5日を超えると「チョット違うかな・・・」という感じになる印象です。もちろん、お酒のスペックや火入れ度合いによっても変わります。生酒は劣化しやすく、2回火入れ酒は劣化しにくい。その辺りも計算してタイムマネジメントすると良いと思います。

2日目より3日目、3日目より4日目というお酒も実際にありますし・・・。

ちなみにこのレベルの酸化ではないと思いますが、日本酒の色が茶色や琥珀色になってしまったという場合も心配いりません。これはアミノ酸が酸化によって変色したモノです。ただし、白濁した場合は注意が必要です。単にタンパク質が凝固しただけの場合もありますが、”火落ち菌”という乳酸菌の一種が発生している可能性もあります。この場合は、明らかに味に違和感がありますので、マズイと感じたら飲まないようにしてください。

ただし、ここまで行くにはかなりの時間劣化させたという事になります。開栓前もそうですが、日本酒の保管は

  • 涼しい場所
  • 日光や明るい光が当たらない場所
  • 空気に触れさせない

が基本です。基本冷蔵庫保管、特にあまり頻繁に開閉しない部屋がベストです。ただし冷蔵庫保管はスペースの問題で横にしないと入らないケースが多いと思います。かなりの本数をストックで抱える方は、日本酒用の冷蔵庫などの購入も検討されると良いと思います。

※日本酒の保管・賞味期限に関連する記事はこちらです

sakebuzz.bar

 

開栓直後の味を保ちたい

逆に開栓直後の味を保ちたい場合も多いと思います。一升瓶はもちろん、4合瓶も独りの場合は飲み切れないですもんね。その場合は窒素を注入するか瓶内を真空状態にするという方法があります。ご家庭で簡単に、しかもリーズナブルにお使いいただけるのが、オランダ発のワイン器具メーカー「バキュバン」です。こちらは開封後のワインを真空状態で密封し、酸化を防ぐための器具です。その技術は日本酒にも応用され、専用商品も販売されています。(使い方もポンプを使って瓶内の空気を抜くだけ、すごく簡単です)

私も使っていますが、2日目・3日目であればほぼ開栓時と同じ味が楽しめるので重宝しています。

 

まとめ

という事で、2日目以降の日本酒に着目して、熟成や酸化・劣化について纏めてみました。ワインも同じかもしれませんが、日本酒は生酒や生貯蔵酒、熟成酒など様々なタイプがあり、それぞれ蔵元が推奨する飲み方があります。それに従って飲むのがやはり一番おいしいです。私も長期保管による熟成酒造りに挑戦したりもしましたが、温度管理など想像以上に難しく、結局は一番おいしい飲み方を逃しただけ・・・という事もありました。

今回の記事はあくまでもあまり好みでない日本酒と出会った場合に思い出していただきたいと思いますし、今、瓶内で起こっている事を理解して対処する事が大切だと思います。ぜひ記事を参考に、味の変化を楽しんでみてください。

また、おいしいと思った瞬間をより永く味わうために、専用の保存器具を使う事もおすすめします。

もちろん、二日目以降のおいしいと思うタイミングで使うのも有りですよ。

 

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